外国語教育

 

東京国際フランス学園における外国語教育

2022年2

外国語教育は、東京国際フランス学園における学校計画の根幹をなすものです。

この外国語教育は、刷新され認定を受けた以下のセクションで実施されます。

  • 中・高等教育科ヨーロッパセクション(英語)
  • バカロレアインターナショナルオプション(OIB)準備を行うインターナショナルアメリカセクション
  • バカロレアインターナショナルオプション(OIB)準備を行うインターナショナル日本語セクション

初等教育科

幼児科:2つのセクション のうちから選択
 

仏語履修時間

日本語履修時間

英語履修時間

普通セクション  (年中/年長)

23,5

2

-

Pré-PARLE   

英語セクション (年中)

20

2

3,5

Pré-PARLE   

英語セクション (年長)

18

2

5,5

様々な言語の中に身を置くことは、フランス在外教育庁の言語教育政策の中でも重要な特色として挙げられます。本校の第一言語であり、学習主要言語であるフランス語は、在外フランス教育の価値観とその文化を体現するものとして位置づけられています。

次に、学校の身近に存在し、校外で子供たちがよく耳にする受入国の言語があります。また、他の「外国語」もありますが、東京国際フランス学園では、初等科1PARLE の準備科となる幼児科のPré-PARLEでは英語を選択しました。

初等科1(CP)3つのセクションのうちから選択
 

仏語履修時間

日本語履修時間

英語履修時間

普通セクション

21,5

2

2

PARLE 

英語セクション

16

2

7,5

PARLE 

日本語セクション

16

7,5

2

フランス在外教育庁によって考案されたこの外国語履修コースPARLE(外国語強化コース)は、外国語教育の質を高め、受入国の言語以外の外国語の習熟強化を目指しています。

つまり外国語に当てられた規定の授業時間に加えて、この同じ外国語で教科の授業を行うということですが、これはEMILE(外国語による教科授業)の原則を引き継ぐものです。

該当教科は、体育(週1時間30分)、世界とは何か(週45分)、美術(週1時間)、言語学習(読む、書く、話す:週2時間45分)となります。

初等科1年(CP)におけるPARLEは、初等科2年(CE1)からインターナショナルセクション(SI に入る生徒、またはこのままPARLEを継続する生徒のための準備コースとなります。

初等科2(CE1)5年(CM2 5つのセクションのうちから選択
 

仏語履修時間

日本語履修時間

英語履修時間

普通セクション

21,5

2

2

PARLE 

英語セクション

18,75

2

4,75

PARLE 

日本語セクション

18,75

4,75

2

SIA –アメリカ インターナショナルセクション

13

2

10,5

SIJ –日本語インターナショナルセクション

13

10,5

2

PARLE(外国語強化コース)(上記参照)
  • 初等科2年(CE1)及び3年(CE2)の該当教科は、体育(週1時間30分)、世界とは何か(週45分)、言語学習(読む、書く、話す:週1時間)となります。
  • 初等科4年(CM1)及び5年(CM2では、科学と技術(週1時間)、地理(週45分)、
  • 美術(週1時間)、言語学習(読む、書く、話す:週30分)となります。
アメリカ インターナショナルセクション (SIA)  / 日本語インターナショナルセクション (SIJ)

文化的知識も含めた外国語授業を行う初等科・中等科・高等科のインターナショナルセクションは、2国間協定に基づき教育省省令により開設されました。申請には多数の認定基準(教員資格、文化的パートナシップ、時間割の配分等)を満たす必要がありましたが、この承認を受け、セクションの開設許可が下りました。

インターナショナルセクションの授業の特性ですが、前期中等教育修了試験(ブルベ)のインターナショナルオプション試験(DNBI、また、バカロレアインターナショナルオプション試験(OIBの準備課程として位置づけられます。教員同様、生徒もフランス国籍及び外国籍の生徒が在籍しています。

インターナショナルセクションでは、教育省が協定国と共同で定めたバイリンガル・バイカルチャー教育システムを実践しており、フランス教育システムの中に協定国の言語のみならず、その文化、そして教育フォローアップ体制を組み込んだものとなっています。

「インターナショナルセクションの教育目的とは、外国籍生徒がフランスの教育システムに適応するのを助けるとともに、フランス人生徒が外国語を使用した授業を受けることによって外国語習得を深めることにある」(教育法D421-132条)

インターナショナルセクションでは、外国語教育及びその文化的知識の習得をめざし、非常に質の高い教育環境を提供します。バイリンガル及び多言語併用能力の育成に適したセクションであり、同時に生徒の異文化間コミュニケーション能力を高めます。

東京国際フランス学園では、アメリカ/日本語インターナショナルセクションを設置、二つの言語と文化の学びを提供します。

このセクションでは、選択した外国語で以下に挙げた教科の授業を受けることになります。

  • 初等科2年(CE1)及び3年(CE2)の該当教科は、体育(週1時間)、世界とは何か(週45分)、美術(週1時間)、算数(週2時間30分)、言語学習(読む、書く、話す:週3時間15分)となります。
  • 初等科4年(CM1)及び5年(CM2では、科学と技術(週1時間)、歴史(週45分)、
  • 美術(週1時間)、算数(週2時間30分)、体育(週1時間30分)、言語学習(読む、書く、話す:週2時間15分)となります。
Q&A
これらのコースは段階的に実施されるのか、それとも2022年新学期に全員に適用されるのか。

幼児科ではすでにこのシステムが運用されている。初等科1年(CP)には、すでにPARLE英語セクションがあり、ここにPARLE日本語セクションが新たに加わるのみである。

初等科2年(CE1)からは、2022年新学期から全生徒にこれらのコースが適用されることになる。すなわち、バイリンガルクラスの生徒は自動的にインターナショナルセクション(アメリカ)に移ることになる(教員グループの反対意見がある場合を除く)。

現在、外国語履修コース(PARLEP1, P2, P3, P4に在籍している生徒に関しては、保護者は3学期に希望を提出し、教員グループがこれを検討する予定である。

幼児科Pré-PARLEに登録した生徒は、初等科1年(CP)では自動的にPARLEに入れるのか。

学習継続の観点からその予定である教員グループの反対意見がある場合を除く)。 

初等科1年(CP)でPARLEに登録した生徒は、初等科2年(CE1)からは自動的にインターナショナルセクションに入ることができるのか。

教員グループの反対意見がなければ、フランス本国のインターナショナルセクションや仏在外教育庁管轄フランス学校から転入してくる生徒と同様、初等科1年でPARLEに登録した生徒はインターナショナルセクションに優先的に入ることができる。

年度の途中で履修コースを変更することは可能か。

異なったコースに所属している生徒が各クラスにいることから、コース変更を希望する保護者は、クラス変更なしで、学期の終わりに次の学期に向けたコース変更の申請をすることができる。

リセ以外の生徒がPARLEやインターナショナルセクションへの転入を希望する場合、レベルテストはあるのか。

レベルテストは行わない。もし以前にPARLEセクションやインターナショナルセクションに在籍していなかった場合は、生徒はまず普通セクションに入り、フランス語、外国語、自立性などの能力を教員が査定したうえで、入学後の最初の学期末にコースの変更申請が可能となる。

アメリカインターナショナルセクションやPARLE英語セクションに登録した生徒は、日本語授業の間、二つのグループに分かれるのか(外国語としての日本語/母語としての日本語)。

各セクションに登録した生徒数によるが、その予定である。

日本語インターナショナルセクションに入るための選抜基準はどのようなものか。

アメリカインターナショナルセクション(及び英語セクション)同様、教員グループは生徒のフランス語・日本語能力、そして継続して学習リズムを保持できるかどうか、また家庭の事情等を考慮する。現在P1コース(初等科3年から対象)に在籍している生徒は優先的に選抜される。

現在P1P4コースに登録している生徒にはどのような選択肢があるか。

どのような希望も受け付けるが、教員グループは生徒の能力に応じた提案をしていくことになる。教員グループの提案と保護者の希望コースが異なる場合は、幼児・初等科校長がセクションを決定することになる。

2023年新学期、中等科6年(6ème に日本語インターナショナルセクションは開講されるのか。

本年度、中等科の日本語インターナショナルセクションの2023年新学期開講の申請手続を行う予定である。正式な回答は202212月に得られる予定である。

生徒が他の学校に転校する場合、インターナショナルセクション在籍の利点として何が挙げられるか。

アメリカインターナショナルセクションに在籍していた生徒は、仏在外教育庁管轄フランス学校または同様のセクションをもつフランス本国の学校に転校した場合、インターナショナルセクションへの転入がよりたやすくなる。

日本語インターナショナルセクションは、日本の大学から認証されているのか。

日本語能力にかかわらず、すべての種類のバカロレア試験(中等教育修了試験)が日本の大学への受験資格を有している。

現実的には、大学の授業で使用される言語のレベルが問題となる。英語による教育課程であれば、TOEFLIELTSSATのスコアの提示が必要となるであろう。日本語による教育課程の場合、求められるものは様々である。高度な日本語レベル(受験時に証明される)を要求する大学もあれば、フランス語または英語のレベルのみをみて入学させる大学もある(この場合、入学後に自分の日本語レベルが授業についていけると判断した場合には日本語授業を選択することができる)。また、まれではあるが、JLPTEJU

日本語インターナショナルセクションの教員採用条件はどのようなものか。新たに教員を採用しなくてはならないのか。

このセクションの授業は、すでにリセで勤務している教員が担当することになるであろう。

インターナショナルセクションのそれぞれの教科に当てられた時間を合わせると合計8.5時間となる。10.5時間のうち2時間ほど残るが、これは何の授業に相当するのか。

この2時間は、フランス教育省教育要綱に定められた外国語授業に相当する。理解力、会話力、文章表現について学習する。

TOEFLSATの日本語版)のスコアが求められることもある。

インターナショナルセクションの学費はいくらか。

インターナショナルセクション(アメリカ/日本語)の学費は、通常タリフに年間119000円を加えた金額となる。

仏政府奨学金受給者に関しては、この追加額も含めて奨学金割当の計算が行われる。

中・高等教育科

中・高等教育科では、3つのコースがあり、言語能力とバカロレア取得後の進路によって選ぶことができます。

バカロレアインターナショナルオプション(歴史/文学試験)は、日本語インターナショナルセクションやアメリカインターナショナルセクションを締めくくる試験となります。